勝ち株ナビ

FP菱田雅生コラム
投資の前にコレだけは知っておこう!

前の記事

次の記事

公開日 2021年8月20日

【8/20】第305回 相場には4つのサイクルがある?

教科書的に言うと、株価というのは、その企業の将来のすべての配当金と将来の金利動向が予想できれば、理論的な値を計算することができます。
しかし、実際にそれらを正確に予想することは困難なので、企業業績や景気、国内外の金融政策などの動向を、投資家がそれぞれに予想し、売買を行っています。たくさんの投資家が、それぞれの思惑に基づく投資行動をすることによって毎分・毎秒、株価は動いているのです。
そして、これも昔から教科書的に言われていることですが、企業業績や景気の動き、金利の動きなどから、株価(相場)変動には4つのサイクルがあると言われます。①金融相場-②業績相場-③逆金融相場-④逆業績相場というサイクルです。
「金融相場」とは、企業業績が悪い中でも、中央銀行(日本の場合は日本銀行)による金融緩和策(利下げなど)が行われたり、政府による景気対策が行われたりすることで、株価が先行きの景気回復を見込んで上昇していく場面のことを指します。
「業績相場」とは、金融緩和策や景気対策などの効果が実際の企業業績に表われ、企業業績がよくなってきていることを受けてさらに株価が上昇する場面のことを指します。
「逆金融相場」とは、景気が過熱することによる物価上昇や資産価格の過度の上昇を防ごうとする動き、具体的には中央銀行による金融引締策(利上げ)などが行われ、先行きの景気悪化を見越して株価が下がっていく場面のことを指します。
「逆業績相場」とは、実際に景気が悪くなったり、企業業績が悪化したりすることを受けて株価が下がっていく場面のことを指します。
昨年(2020年)は、世界的なコロナ禍で景気が悪化しましたが、先進国を中心に積極的な金融緩和策が打ち出され、株価を大きく上昇させました。4つのサイクルで言えば、まさに金融相場だったと思われます。
そして今年(2021年)に入ってからは、ワクチンの接種率が上がった欧米諸国での景気回復が確認され、欧米の株価は底堅い動きとなっています。4つのサイクルで言うと、業績相場に入ったかどうかといったところでしょうか。
今後は、日本でもワクチンの接種率が上がっていくことで、業績相場に移っていくことが期待されますが、感染者数が再び増えてきていますので、すんなりとアフターコロナにはならないのかもしれません。
なお、実際の株価は、常に4つのサイクルが順番に現れるわけではありません。金融引締策(利上げなど)が行われても、業績の好調さが続けば、業績相場が続きますし、コロナ禍が拡大してしまえば、金融相場から一気に逆業績相場に陥ってしまう可能性もあります。
株価が現在どのサイクルに属しているかを見ていくことは、株式相場の流れをより理解することにもつながるでしょう。参考にしてみてください。

前の記事

次の記事