内田晋也の株式投資コラム
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公開日:2022年1月14日
東京・豊洲市場の初競りで、クロマグロに1688万円の値段が付きました。
「銀座おのでら」などを運営するオノデラグループと水産仲卸「やま幸」が共同で落札したそうです。
もっとも、「すしざんまい」を運営する木村社長が3億円を超える値で競り落とした3年前に比べると、20分の1となっており、新型コロナ禍による外食産業の苦境の深さを改めて思い知ります。
木村社長自らが陣頭指揮をとり、毎年の恒例イベントとしてがテレビを賑わしていましたが、昨年から自粛しておりこのような落札値段となったようです。
報道番組やワイドショーによる社名の連呼や宣伝効果も加味すれば3億でも十分ペイすると思いますが、豊洲市場からのクレームもあった関係で「配慮」をしたそう。
さらに言うと、帝国データバンクの調査では飲食店の倒産件数が通年で過去最高となっており、前年に加えてかなり増えているようです。
居酒屋が多いそうですが、同業がバタバタ倒れ、市場関係者もピリピリしている中で、カメラの前での解体ショーを遠慮したのだと思います。
東日本大震災の傷跡が痛々しく残る12年の初競りで『縁起物』の「一番マグロ」で少しでも皆様を元気付けたい!とコメントしてた木村社長なので、何れ、タイムミングが合えばまた戻ってくると思いますが、なんだか少し寂しい気がしますね。
低迷続きの外食産業ですが、昨年秋にようやく一息つけたはずだったのに。
それはしかし、つかの間の安らぎだったのでしょうか。
オミクロン株の感染があちこち飛び火しています。
ここ数日、倍々ゲームのごとく新規感染者が増えています。
「第6波」への懸念が現実味を帯びてきました。
私たちも冷静に行動することが大切です。
マスクを着け、3密を避ける努力を地道に続けることで感染症を何とか封じ込めていかなければならないでしょう。
投資調査部 内田
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内田晋也(うちだしんや)
1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。
©G&D advisors.