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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【3月25日】~2倍賭けの戦略~

2022年3月25日

今回のウクライナ問題でゼレンスキー大統領が日本の国会でオンライン演説を行いました。

アジアで初めてロシアに強い制裁を行った日本への謝意と継続の要望を表明する内容でした。

さらにロシア軍によるチェルノブイリ原発の占拠を非難するとともに、サリン攻撃への不安を口にしています。

その懸念を大統領と共有したいと思います。

プーチンによる電光石火の攻撃で緒戦で勝利し、武装解除とロシア寄りの傀儡政権樹立の目論見は見込み違いとなりました。

このもたつきを更なる強硬策で突破し、力尽くでウクライナ側の屈服を企図する動きが見られます。

いわゆる2倍賭け戦略(double down)です。

2倍の兵力で、2倍の重火器を使用し、2倍の圧力をかける。

チェルノブイリを攻撃したのも、核兵器の使用を示唆したのも2倍賭け戦略そのものだと思います。

このような戦略に打って出た以上、キエフを巡り激しい市街戦が始まる可能性があります、流血の惨事が一気に拡大する気がします。

生物兵器や化学兵器の使用が始まるかも知れません。

第三次世界大戦へのエスカレートを回避したいNATOやバイデン政権との根気比べが始まったとみて良いでしょう。

バイデン氏は「ウクライナ国内でロシア軍と対戦しない」と明言していますが、今後予想されるウクライナ国内での残虐にいつまで耐えられるでしょう。

ルワンダでツチ族とフツ族が争ったあげく、斧やナタで腕や足を切断し合うようなジェノサイドが、ウクライナで起こった場合見逃すことなど出来ないはずです。

女性の兵士が多く従軍するウクライナ軍の今後に強い不安を覚えています。

ここで侵略が正当化される前例が作られれば、台湾併合を狙う中国に大きなインセンティブを与えることにもなります。

ウクライナ戦争は将来予想される台湾有事の格好の土台ですから。

日本を守り抜くためにすべきことを探りあてなければいけません。

最悪に備える準備を急ぐことです。

投資調査部 内田
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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。