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【真実一路】内田晋也の投資コラム

【10月8日】~岸田政権の発足~

2021年10月8日

自民党総裁選を報じるテレビ番組で元自民党政調会長であった亀井静香氏が、岸田新総裁を評して「蒸留水みたいな人」と評していました。

味も素っ気もないと言いたかったのでしょうが、同じ釜の飯を食べた同氏からの新総裁に対する正直な人物評なのでしょう。

お公家集団と揶揄される「宏池会」の中心人物として要職を担ってきましたが、いささか人間臭さから距離をとってきたのかも知れません。

いわゆる首相候補の一人に甘んじてきましたが、昨年初めて総裁選に立候補しました。

当時の安倍首相は、一旦岸田さんを担ぎ上げるかの動きを示しましたが、結局菅氏の支持に回ってしまいました。

大御所になった今度こそご指名頂けると思いきや、高市女史の支援者になってしまうなど、影のキングメーカー安倍さんに翻弄され続けてきました。

今回は覚悟を決めたのでしょう、党役員任期の制限を主張し二階幹事長にケンカを売っての立候補となりました。

岸田さんは外相だった当時、日韓慰安婦合意をまとめあげた人物で、韓国から「最終的かつ不可逆的な解決」という文言を引っ張り出した実績があります。

総理になった今こそ、対韓国との歴史的な合意を取りまとめた実力と手腕を如何なく発揮していただきたいです。

注目点は分配重視政策です。

富めるものと富めざる者、持てるものと持たざる者を強く認識し、好循環を目指すそうです。

この「格差」と言う極めて「厄介な問題」は、日本のように民主主義を採用し、且つ資本主義で成り立つ国家では簡単に是正できるものではありません。

かつての成田闘争のように土地収用法を制定して強制代執行するわけにはいかないわけですから。

よほど方法や手段を吟味してからでないと、弊害が強く出てしまいます。

せめて経済が再起動するまでは蒸留水のままでいて欲しいものですね。

投資調査部 内田
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内田晋也(うちだしんや)

略歴

1973年千葉生まれ。大学時代は経済学部にて国際貿易金融論を専攻し卒業。1996年より現三菱UFJモルガンスタンレー証券にて営業職として勤務。20歳代で手数料ランキング1位を成し遂げる。その後、極東証券に移籍しディーラーへ転身。ポジション3000万からスタートし、そこから6000万→1億→3億→6億と目覚ましい活躍をするも、これまで20年間で培った経験を個人投資家へ伝えたいとの思いから投資助言の道へ。2017年7月よりG&Dアドヴァイザーズへ入社し現在に至る。